納経(ご朱印)
巡拝用品のページで、納経帳・お軸・白衣等の簡単な説明がありますが、このページでは納経について詳しくふれます。
四国をお参りするにあたって、参拝の記念、または家宝にと納経帳・お軸に納経をされる方や、
身内・自身・知人への死出の衣にと白衣に御宝印(朱印)をいただかれる方が多いのですが、
なかには納経をせずにお参りだけという方もおられます。
四国遍路では、「お札うち」・「札をうつ」・「何ヶ寺うっていく」という言葉を使います。
これは昔、木や金属(銅)の札を本堂の柱などにお参りしたしるしに打ち付けたことからきています。
現在では納札は紙または布になっていますので、打ちつけることはしてはいけません。
納札(おさめふだ)回数種類例
白 1〜 4回、 緑 5〜 7回、 赤 8〜24回、 銀 25〜49回、 金 50〜99回、 錦100〜∞





「順打ち」・「逆打ち」という言葉もあります。「順打ち」とは一番から八十八番まで順番に回っていくこと、「逆打ち」とは八十八番から一番へと逆に回って参拝することを言います。
この「逆打ち」は慣れたお遍路さまでも道が分かりにくく、迷ったりしやすいので、
お遍路初心者は順番にお参りすることをお薦めします。
また逆打ちが何故おこなわれているかというと、一説には、お大師様が四国をずっと順打ちでお参りしておられると言われており、
お大師様に会おうと順打ちをしていても、お大師様が自分の後か先かを回られていた場合、進行方向が同じであるため会う事が出来ない、
そこで必ずどこかでお大師様と会うためにはどうしたらよいかという考えから、逆にお参りするという方法がとられたようです。前にも述べましたが、
逆打ちは道路案内や看板などがほとんど逆についており、順打ちにくらべ大変難しいのです。
「順打ち」といっても必ずそうしなければならないという規定はありませんので、何番からでもどうぞ自分のペースで回りやすく行きやすいところから始めて下さい。
また何日以内に回らなければいけないということもありませんのでお気軽にご参拝下さい。
参拝の所要日数の目安をしるしておきます。車で慣れて早い方なら一週間位、歩き遍路で40日〜50日前後、自転車の方は18日位です。初心者の方はそれ以上かかります。
ここから先は納経をする方への情報になります。
まずは、一番納経される方の多い納経帳。ひとくちに納経帳といっても色々なものがあります。
購入するときの参考にしていただき、ご自分にあった納経帳を見つけていただければと思います。
一回だけでなく二回以上お参りされる場合、同じ納経帳をお使いいただき、判を重ねていく重ね判というかたちをとります。
(そういう意味もあり、四国では納経の際に日付を記入致しておりませんのでご注意下さい。)

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納経帳(朱印帳)
納経をするにあたり納経帳を購入しなければいけませんが、納経帳で大切に思われる事を以下にまとめてみました。
@大きさ(サイズ)
これはかなり重要です。大きいものはやはり見栄えがします。
前にも述べましたが、納経帳は参拝の記念だけでなく家宝としてもよいものです。折角なので立派なものをこしらえたいという方は、
大きいほどよいと思われます。
しかし、そうはいっても四国一周持って回るのに大きすぎると、さんや袋(頭陀袋)に入らなかったり、雨の日などの扱いに少しこまります。
とりわけ歩き遍路の方には不向きでしょう。
参考までに分類すると
小 (普通サイズ以下のもの、小さいサイズは気をつけないと88ヶ所全部ページが足らないものもありますので確認して購入下さい。)
普 通(横17cm位 縦25cm位 一般的にこのサイズが多いです。四国一周で終わらずに二周以上お参りされ、重ね判にお使いでしたら、このサイズより大きいものが好ましいです。)
大 (普通サイズより一回りほど大きいもの)
特 大(普通サイズと比べてあまりに大きい、さんや袋に入らないもの)
A紙 質
大きさも重要ですが、紙質もとても重要です。
そして、日本古来の紙である和紙、これにつきます。
何故に和紙が良いかというと、書いたとき墨がすっとひきやすく、その上保存に適しており、幾年月経ても変わりにくいものだからです。
最近の紙の場合、真っ白に漂白して見た目(出来上がり)はきれいに見えますが、墨が乾きにくかったり、年数がたつと変色したり朽ちてきてしまいます。
また、納経帳の綴じ方ですが、本のように綴じたものがお薦めです。お経の本のようになったもの、つまり屏風みたいに折ってあるものもいいのですが、
長年使うと紙を折ってある部分から破れ、ばらばらになりますのでご注意下さい。
B重 さ
重さで何故?と思われた方もいるでしょう。 四国一周約1400キロ、たかが納経帳一冊の重さ、されど納経帳一冊です。 やはり軽くて良いものだとずっと持ち歩く方、歩きの方も助かります。 参考までに和紙の納経帳は比較的どれも軽くて良い物が多いです。
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白衣
先にも述べましたが、一般的に八十八ヶ寺ご朱印した白衣は、亡くなられた方の死出の衣として使用します。
中には遍路の際に自分が着用してお参りする白衣にご朱印される方もおられますが、車のシートや白衣自体が汚れたりするのであまりお薦めしていません。
道中着には、一ヶ寺もしくは何ヶ寺かのご朱印があれば良いと思います。
白衣の種類もたくさんあります。どれが良いか好みによって分かれると思います。
●白衣袖なし
●白衣袖あり
●白衣袖あり(八十八ヶ所御詠歌つき)
代表的な背文字は「南無大師遍照金剛」です。四国遍路はほとんどの白衣がお大師さまであると思われます。
他にも、「南無釈迦牟尼佛」「南無阿弥陀仏」「南無観世音菩薩」「南無大聖不動明王」などがあります。
白衣朱印方法
白衣(八十八ヶ所御詠歌入り)を購入された場合は、各お寺のご詠歌の上に、 ご朱印していくだけですので、わかりやすくきれいに仕上がります。


白衣(袖つき・背文字あり)の場合
下図(白衣朱印見本)のように、表面・裏面おなじように朱印していくと配置よく、きれいに仕上がると思います。
2列8段にこだわらず、3列で構成しても大丈夫ですが、2列での構成が一番わかりやすいと思います。
また朱印する順番もきまりは無いようです。
(あくまで、白衣ご朱印に規定はありませんので、参考程度にして下さい。)

表面 6+16+16+6=44
裏面 6+16+16+6=44
合計88(四国八十八ヶ所)+1(高野山奥の院)=89箇寺、奥の院ご朱印は、背中の梵字の下(必ずここです)へと押しますので、 背文字の梵字の下は他のお寺のご朱印を押さないよう、空けて下さい。
白衣袖なし朱印
白衣の袖なしですが、ご朱印をきれいに仕上げるのは難しいです。八十八ヶ所朱印すると決めた方には白衣の袖ありをお薦めします。
袖なし白衣は道中着として購入される方が多いです。

掛軸

掛軸は、床の間に飾るものですが、宗派を問わず多くの方が納経(ご朱印)されていかれます。
最近の建物で床の間が無い、またはお軸を飾るところが無い方でも、額にして飾る方法があります。
また、屏風に表装される方もおられます。片側に八十八ヶ所の納経、もう一方に御影 (各お寺のご本尊のお姿)を表装したものです。
生地は絹で、中央にお大師様(弘法大師空海)が描かれたお軸が一番よく見かけますが、
絵の描き方・使われている材料・金箔の質などにより、随分値段が変わってきます。
また、お大師様の絵が西陣織で織り込まれたものもあります。
絹織りのお軸は納経時には、墨をよく乾かしてから巻くようにして下さい。
生地が和紙のものも人気があります。
和紙ですと、墨が乾きやすく納経に時間がかかりません。
お軸は高価なものですので、扱いには十分気をつけていただきたいと思います。
先にも述べましたように、どの種類のお軸も素晴らしいもので、どれが良いかは、お好みで選んでいただければと思います。
表装して出来上がったお軸はどれもがとても立派です。